J免疫機能の異常による脱毛 我々が細菌や微生物と共存していられるのは、免疫機能のお陰です。 免疫とは人体を守る防疫機構のひとつで、疾病や感染症に対する抵抗力を示すもので、自己と非自己の異種の高分子物質(抗原)、即ち細菌や微生物などの体内侵入に対して、リゾチューム、トランスフェリン、補体、インターフェロン、マクロファージ、好中球、リンパ球などが働いて、抗体を形成し、再び侵入する抗原を阻止し、排除する働きを言います。 ところが、この免疫機能がある種の原因によって、本来保護すべき毛包を、他から侵入してきた異種の物質と、とんでもない判断ミスを犯し、免疫細胞(リンパ球細胞)が自己の毛包を攻撃してしまい、その為に毛包の機能が低下し、毛母細胞の核分裂も低下することから脱毛を起こし、発毛不全に陥ります。 現代の医学界では、難病のひとつと言われる全頭脱毛、悪性脱毛の原因はこの免疫機能の異常が原因であるとして、副作用、リバウンドの強いステロイド療法から、極く最近はDPCP/アセトン溶液を使った治療法に切り替えている大学病院が増えています。 DPCP/アセトン溶液は本来、医薬品ではなく化学物質の一種で、治療を開始する時に本溶液を皮膚の一部に塗布し、免疫細胞に感作させた後に、脱毛部分にも塗布し、毛包を攻撃している免疫細胞の標的を変えさせ、毛母細胞の分裂増殖を正常に導くもので、塗付した部分が糜爛し、組織破壊を起こすのではないかと懸念する程の強い炎症と痛みを伴います。
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