D貧血 貧血とは、骨髄で作られる赤血球及び、その成分であるヘモグロビンが諸々の原因で血液中に減少している状態を言いますが、貧血が起こると肺から取り入れた酸素の運搬機能が低下する為に組織の酸素不足、エネルギー不足が起こり、体内の生理機能が低下するばかりか、毛髪の生成にも悪影響を与えます。 貧血を起こしていると、めまい、立ちくらみ、動悸、頭痛、耳鳴りなどが起こり、起床が辛い、午前中はパワーが出なくてやる気が起きない、やたらに生欠伸が出るという症状を訴えます。爪を見ると外側に反っていたり、爪そのものが脆くなり、一部が欠損したり、あるいは爪半月が全く見えなくなり、一見栄養障害と見間違う症状が現れますが、顔面の赤味が消え失せ、精気のない顔になり、更にアカンベーをさせて下瞼を見ると、極く薄いピンク色か白くなっているので分別がつきます。 このような状況のもとに生成された毛髪は、毛表皮がもろく、キューティクルが剥がれ易くなり、毛髪そのものの感触もザラついてきます。又、フィブリル、マトリックスの不足、ポリペプチド鎖の結合が弱くなっている為にパーマのかかりが悪く、しかも持ちも悪くなり、毛髪にコシとハリも無くなってきます。 当然、毛髪の生成力も落ちますから、正常な毛髪が生成されず、細毛、薄毛の原因にもなります。 赤血球は鉄、蛋白質、ビタミンB12、葉酸などが主成分で、ヘモグロビンは鉄を含む有機色素と蛋白質によって組成されていますが、これらに含まれる鉄が肺胞から取り込んだ酸素と結合して酸化ヘモグロビンというかたちで酸素を運びます。 この事から「貧血には鉄分を」「鉄分が不足すると貧血になる」という事が言われていますが、ビタミンB12、葉酸の不足によっても貧血は起こります。食生活を改善し、ビタミンB12、鉄を多く含む豚や牛のレバー、葉酸と鉄を多く含むほうれん草、その他緑黄食野菜、豆類などを多く摂ると良いのですが、貧血は複雑な要因が絡んでいることが多く、薬で治るような簡単な病ではなく、長期化するのも特長です。
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